秋の特別展「お菓子のむかしばなし展」
- 施設
- いのちのたび博物館
- 期間
- 2024年10月12日 ~2024年12月08日
開催概要
会場
北九州市立いのちのたび博物館
〒805-0071 福岡県北九州市八幡東区東田2-4-1
TEL:093-681-1011
FAX:093-661-7503
開催期間
令和6年10月12日(土)~令和6年12月8日(日)
開館時間
9:00~17:00(最終入館 16:30)
休館日
会期中無休
主催
お菓子のむかしばなし展実行委員会
(北九州市立いのちのたび博物館、東田ミュージアムパーク実行委員会、毎日新聞社)
協賛
シュガーロード連絡協議会
後援
福岡県教育委員会
協力
永照寺、折尾愛真高等学校、学校法人大原学園、株式会社北島、株式会社如水庵、株式会社鶴屋菓子舗、株式会社虎屋 虎屋文庫、河合町・河合町教育委員会、関門製糖株式会社、北九州市菓子組合、、九州国立博物館、京都府京都文化博物館、京都府立京都学・歴彩館、公益財団法人北九州市芸術文化振興財団埋蔵文化財調査室、佐賀県立博物館、佐賀県立美術館、JA筑前あさくら、西南学院大学博物館、長崎市文化観光部出島復元整備室、長崎歴史文化博物館、彦根城博物館、福岡市博物館、福岡市埋蔵文化財センター、福岡県菓子工業組合、前川佳代氏(奈良女子大学大和・紀伊半島学研究所古代学・聖地学研究センター協力研究員)、吉田隆一氏
料金
大人 | 高・大生 | 小・中生 | |
【特別展】 お菓子のむかしばなし展 |
800円 (640円) |
600円 (480円) |
100円 (100円) |
【セット券】 特別展+常設展 |
1,200円 (1,000円) |
900円 (700円) |
340円 (290円) |
入場券はセブンチケットでもご購入いただけます。(セブンコード 107-550)
※北九州市の秋のこどもまんなか月間(11月)に合わせ、特別展開催期間中(10/12~12/8)は、
小・中学生の特別展入場料が100円で観覧できます。
※( )内は30名以上の団体料金
※未就学児は無料
※減免について
下記の手帳等をご提示いただければ、無料でご覧いただけます。
減免対象者本人及びその付き添いの方1名((ア)については1~4級該当者の付き添いの方1名)は
チケット購入が不要です。サービスカウンターでお手帳をご提示ください。
- ア、身体障害者手帳(1級~4級:本人と付き添いの方1名、5~6級:本人のみ)
- イ、療育手帳(本人と付き添いの方1名)
- ウ、精神障害者保健福祉手帳(本人と付き添いの方1名)
※「わらべの日」実施日について(小中学生の方)
令和6年10月13日(日)、11月10日(日)、12月8日(日)は、「わらべの日」のため小中学生以下の方は、
常設展が無料になります。
上記三日に特別展と常設展を合わせて観覧される場合は、特別展単券をご購入ください。
展覧会概要
古代から江戸時代までの菓子をとおして、日本の歴史をたどる展覧会です。
私たちが食べているお菓子のルーツや、歴史上の人物と菓子、日本遺産「砂糖文化を伝えた長崎街道~シュガーロード~」など、お菓子にまつわる「をかし」な話をご紹介します。
見どころ
1 日本の菓子の歴史
1.菓子のルーツを探る
狩猟や採集を中心とする縄文時代には、果物や木の実は重要な食べ物でした。縄文時代後期に稲作が伝わると、収穫した米などの穀物を餅や団子に加工するようになったといわれています。
平安時代中期に編さんされた『延喜式』には、「諸国貢進菓子」として木の実や果物の名前が記されていることから、古代における「菓子」とは、木の実や果物のことを指していたと分かります。また、砂糖はまだ伝わっておらず、天然の甘味としてはハチミツ、人工的な甘味料としては、ツタの樹液を煮詰めた甘葛煎がありましたが、どれも貴重なものでした。
中国から小麦粉や米粉を水でこね、油で揚げた「唐菓子」が伝えられると、平安貴族の儀式などに取り入れられ、「菓子」は木の実や果物だけでなく、餅類や唐菓子などの加工品も指すようになりました。
2.喫茶文化と点心の伝来
古くから国際貿易港として栄えた博多は、11世紀の終わり頃から中国人街が作られました。海外貿易で利益を得た宋の商人らの援助により禅寺が建てられるなど、博多は国際色豊かな街でした。
禅僧たちが伝えた文化のうち、お茶を飲む習慣と点心は、日本の菓子文化を大きく発展させました。お茶は薬効のある飲み物として取り入れられましたが、徐々に嗜好飲料として変化し、茶会ではお茶とともに菓子が出されるようになりました。点心は食事の間に食べる軽食のことを意味し、羹、麺、饅頭などがありました。
室町時代になると、砂糖の輸入が増え、薬としてだけでなく、菓子の材料として使われるようになりました。饅頭や羊羹などにも砂糖が使われるようになり、点心の一部は菓子へと変化しました。
3.西洋との出会いと南蛮菓子
天文12年(1543)、種子島のポルトガル人漂着をきっかけに、ポルトガル人やスペインの商人や宣教師らが来日するようになりました。世界では大航海時代を迎え、ヨーロッパ諸国は競って新航路の開拓や海外進出をはかっていました。
ポルトガル人やスペイン人は「南蛮人」と呼ばれ、ヨーロッパからアジア経由で、様々な珍しいものが輸入される南蛮貿易が始まりました。この頃に伝えられた西洋の菓子にはカステラやボーロ、金平糖などがあり、「南蛮菓子」とよばれました。
南蛮菓子の特徴は、砂糖と卵の使用にあり、特に卵は、それまで日本で食べる習慣がないものでした。日本の菓子文化は、南蛮菓子との出会いによって、菓子に卵を使用するという大きな転換期を迎え、今でも私たちの食文化に深く根付いています。
4.菓子文化の大成とつながり
今日、私たちが「和菓子」とする伝統的な菓子の多くは、江戸時代に大成したといわれています。点心や南蛮菓子などの海外から伝えられた菓子は、江戸時代になると日本の菓子の一部として定着し、江戸時代中頃になると、高価な白砂糖を使った「上菓子」が誕生しました。
上菓子は京菓子とも呼ばれ、江戸へ下った後、参勤交代によって各地へ広がったといわれています。上菓子屋のなかには、御所や幕府、藩の御用を務め、御用菓子屋と称するものもありました。
一方、諸国では城下町や社寺の門前町、街道沿いなどで菓子文化が発展したといわれています。藩主の影響を受けた菓子や、特産品として紹介された地域の名物菓子、庶民も手軽に楽しめる菓子など、様々な菓子文化が花開きました。
2 吉田コレクションにみる菓子の世界
菓子文化研究家である吉田隆一氏は、約40年にわたって菓子資料を収集してきました。その数はおよそ3,000点にのぼり、個人の菓子資料コレクションとしては、日本有数の規模を誇ります。
吉田氏のコレクションは、江戸時代から昭和時代までと幅広い時代におよび、人びとのくらしのなかの菓子を描いた錦絵、花鳥風月にちなんだ見事なデザインの菓子木型、漆芸の技法を伝える井籠など、内容も多岐にわたります。また、菓子製法書・菓子絵図帳によって、実際の菓子の様子を想像することができます。
今回、多彩なコレクションのなかから、選りすぐりの資料およそ150点を九州初公開いたします。魅力あふれる吉田コレクションの世界をお楽しみください。
3 お菓子の世界 いと「をかし」
「をかし」とは、おもしろい、心惹かれる、風情がある、という意味のほかに、優れている、見事だ、かわいらしい、美しくて魅力があるなどの意味でも使われる古語です。まさに、お菓子の世界は「をかし」という言葉がぴったりですね。このコーナーでは視点を変えて、菓子の名前や材料、香りなどをご紹介いたします。
4 日本遺産 砂糖文化を伝えた長崎街道~シュガーロード~
江戸時代、貿易の窓口であった長崎と、小倉を結ぶ長崎街道は、様々な人やモノが往来する街道として栄えました。
沿線街道は砂糖のほか、菓子作りの技法なども入手しやすかったため、全国的にも有名なお菓子が生まれました。そのため、長崎街道は砂糖の道=「シュガーロード」とも呼ばれています。
10/12 1日限定で、いのちのたび博物館に長崎・佐賀・福岡の銘菓が一堂に会します。
“シュガーロードを巡るたび”ぜひお楽しみください‼
詳細は、下記イベント情報をご覧ください。
イベント情報
シュガーロードマルシェ
◆開催日時:10月12日(土) 9:00~17:00(最終入館16:30)
◆場 所:いのちのたび博物館1階オープンギャラリー
◆内 容:シュガーロード連絡協議会に加盟しているお菓子店が、一日限りの販売会を開催します。
イベント当日はオープンギャラリー内の展示を無料でご覧いただけます。
※その他の期間は特別展チケットが必要です。
◆出店一覧
市町村 | ブース表示名 | 住所 | |
1 |
長崎県長崎市 | Choice Stand | 長崎市鍛冶屋町6-55 |
2 | 菓子工房 courir | 長崎市岩川町13-3-101 | |
3 | 茂木一○香 | 長崎市茂木町1805 | |
4 | 長崎県諫早市 | つづみ団子 | 諫早市多良見町木床1013-3 |
5 | 菓秀苑森長 | 諫早市幸町38番30号 | |
6 | 長崎県大村市 | オカシノフルカワ | 大村市寿古町811-1 |
7 | 兵児葉寿司おこし本舗 | 大村市松原本町355 | |
8 | 佐賀県佐賀市 | 本村製菓株式会社 | 佐賀市金立町金立1544番地 |
9 | 福岡県飯塚市 | ひよ子本舗吉野堂 | 福岡市南区向野1-16-13 |
10 | 飯塚高校製菓コース プチフル | 飯塚市立岩1224 | |
11 | 福岡県北九州市 | 恋寿華堂カフェ工房 | 北九州市小倉北区下到津5丁目2ー18-1F |
12 | 菓匠きくたろう | 北九州市小倉南区上曽根新町13-3 |
※出店者は当日変更になる場合もございます。予めご了承く ださい。
シンポジウム
◆開催日時:10月19日(土) 13:30~17:00
◆場 所:博物館1階ガイド館
◆テ ー マ:「古代の菓子を考える」
◆講 師:前川 佳代 氏 (奈良女子大学)ほか
◆定 員:先着200名(事前予約不要)
◆料 金:無料
ハロウィンナイトミュージアム ※事前にチケット購入が必要です
秋の特別展「お菓子のむかしばなし展」関連イベントとして、「ハロウィンナイトミュージアム」を開催します。
照明を消して真っ暗になった夜の博物館をお楽しみください。
たくさんの皆様のご来場をお待ちしております!!
◆開催日時:10月26日(土) 18:30~20:00(入場開始18:00)
◆会 場:いのちのたび博物館特別展「お菓子のむかしばなし展」会場及び常設展示室
◆料 金:
料金 | |
大人(18歳以上) |
1200円 |
高校・大学生 | 900円 |
小・中学生 | 340円 |
未就学児 | 無料 |
※減免について
下記の手帳等をご提示いただければ、無料でご覧いただけます。
減免対象者本人及びその付き添いの方1名((ア)については1~4級該当者の付き添いの方1名)は
チケット購入が不要です。イベント当日サービスカウンターにお申し出ください。
ア、身体障害者手帳(1級~4級:本人と付き添いの方1名、5~6級:本人のみ)
イ、療育手帳(本人と付き添いの方1名)
ウ、精神障害者保健福祉手帳(本人と付き添いの方1名)
◆参加方法:
ハロウィンナイトミュージアム専用チケットを事前に購入のうえ、ご来場ください。
チケットは、お近くのセブンイレブンのセブンチケット端末機、または下記セブンチケットのサイトにて
お買い求めください。(セブンコード 107-550)
※通常の特別展入場券は使用できません。
◆イベント内容:
照明を消灯した博物館内をお楽しみいただけます。
スペシャル企画として、光と音楽によるショーや博物館マスコットキャラクター「いのたん」の
グリーティングも実施予定!
昼間とはひと味違う夜の博物館をお楽しみください。
◆参加される方へのお願い
・懐中電灯などをご持参ください。
・博物館内は消灯しており、大変暗くなっていますのでご注意ください。
・ハロウィンの仮装をしてぜひご参加ください。
なお、博物館内には着替え用スペースはありませんのでご注意ください。
・館内には、傘やステッキ等の長い棒状の持ち込みをお断りしています。
講演会
◆開催日時:11月9日(土) 13:30~15:30
◆場 所:博物館1階ガイド館
◆テ ー マ:「江戸時代に花開いた菓子文化」
◆講 師:森田 環 氏 (株式会社虎屋 虎屋文庫上席研究員)
◆定 員:先着200名(事前申込不要)
◆料 金:無料
ケーキの飾り「マジパン」作り ※事前の申込が必要です(電子申請)
◆開催日時:11月16日(土) 13:30~15:30
(申込期間 10月18日(金)~11月2日(土))
◆会 場:いのちのたび博物館3階実習室
◆料 金:無料
ただし、イベント当日に有効な特別展チケットが必要
◆参加方法:事前申込制(電子申請)
※下記、申込フォームからお申し込みください。
※申込後、受付完了のメールが自動送信されますが、参加当選通知ではありませんので
ご注意ください。
※小学生以下での申し込みには保護者の参加が必要です
※グループで申し込む場合は、保護者の参加合わせて1組5人まで
◆定 員:30名(保護者の参加を含む)
※応募多数の場合は抽選となります
※抽選となった場合は、当選または落選通知メールをお送りいたします。
◆内 容:折尾愛真高等学校製菓コースに通う未来のパティシエの卵に指導を受けながら
マジパン細工を作ります。終了後、ギャラリートークを行います。
※マジパンの材料にアーモンドを使用していますので、アレルギーのある方はご注意下さい。
お抹茶とお菓子で「おかしのはなし」
◆開催日時:11月23日(土・祝) ➀14:00~14:30 ②14:30~15:00
◆会 場:博物館1階 オープンギャラリー
◆内 容:裏千家によるお茶のふるまい
学芸員によるミニトーク
◆定 員:各回25名(先着順)
◆料 金:無料
ただし、イベント当日に有効な特別展チケットが必要
ショップ情報
お取り寄せ お菓子
長崎街道「シュガーロード」を辿って、長崎県(長崎市、諫早市、大村市)佐賀県(嬉野市、小城市、佐賀市)福岡県(飯塚市、北九州市))のお菓子を期間限定でお取り寄せしています。
ぜひこの機会に、砂糖やお菓子の文化について、ミュージアムショップお取り寄せの美味しいお菓子でも、お楽しみください。
オリジナルグッズ
和菓子デザインの『お菓子のむかしばなし展』オリジナルグッズです。
手ぬぐい、マルシェバッグ、カンバッジ、マグネットがあります。
書籍
砂糖の歴史、和菓子のひみつ、和菓子図鑑など、お菓子についての書籍もあります。